赤坂の名店⑤　とんちゃん赤坂店

韓国料理店のひしめく赤坂2丁目エリアでは一番有名なお店ではないでしょうか。というのも、以前通っていたジムで「この後一杯どう？」のお店が必ずここだったからです。いえ、それだけなら狭い範囲の有名店で終わるところですが、今通っているジムでも全く同じ流れになったことで確信に変わりました。赤坂界隈の住人にとって、とんちゃんの知名度たるや。

こちらはサムギョプサルの専門店で、豚肉専門の焼肉屋と言えばいいでしょうか。分厚い豚バラ肉をドカンと専用の鉄板にのせて(中央が高い山型)カリカリになるまで焼いてサンチュに巻いて食べる。牛と鶏がメインの日本式焼肉に慣れている私でも、豚肉全然アリだなぁと感激したものです。

この流れでこう言ってしまうのなんですが、かねてから焼肉屋には否定的なスタンスを持っていまして、「焼く」という工程に職人技術を感じる私にとって、焼肉屋ってなんで金払って自分で焼かなきゃならんのか、と感じてしまうのです。美味しく焼いて出してくれよ、と。特に高級肉を出されれば出されるほどそう思う。ですので叙々苑なんてもってのほかな私です。

ですが、サムギョプサルにはこの理論はほとんど当てはまらない。豚バラ肉に限っては焼き方に美味しさが反映されないからです。カリカリに焼こうがレアに焼こうが、どのみち美味しくなる。脂身が多く肉が固くなりづらいことが理由です。豚の生姜焼きは誰でも美味しく作れるという正体がこれです。どう焼いても美味しい上に、とんちゃんは、焼きは全て店員さんがやってくれるという至れり尽くせりで、とてもお気に入りのお店です。