赤坂の名店⑨　七宝の「麻辣湯」

ラーメンは日本が世界に誇る文化であることは周知が認めるところでしょう。日本人特有の探求心と独創性をこんなに安価に楽しめるコンテンツも珍しい。日本には多種多彩かつハイクオリティなラーメンが無限に広がっています。さて、そんなラーメン市場でも珍しい「麻辣湯」の専門店です。麻辣湯は野菜と春雨をスープに煮込んだもので、七宝の麻辣湯は日本人にあまり親しみのない麻辣湯を見事に日本のラーメン文化に溶け込ませた傑作です。

具材・麺の種類・スープの辛さを自由にカスタムできるところが斬新で、特に麺のチョイスに春雨があることは女子ウケの匂いがプンプンです。やっぱり店内の女子比率はとても高い。ですが、七宝が専門店としてお客を動員できている最大の理由はスープの美味しさにあります。日本のラーメンが「文化」たるゆえんはスープのクオリティとバラエティの多さです。ここに割って入るだけの美味しさが七宝の麻辣湯にあるわけです。

辛さレベルは5段階あります。自称辛い物が得意な人でしたが、レベル2はダメでした。レベル2だと私の辛さ耐性ではスープの味が全く分からない。中国人の辛さ耐性は次元が違うのだと思い知らされます。私は辛さ「0」もしくは「1」で丁度良い。七宝ファンに聞き取り調査をしても最大で「3」。3でも凄い。「5」って人が食せる辛さなんだろうか。