赤坂の名店①　もつ千の「グレープフルーツサワー」

私が通っているジムのすぐそばということもあって、ジムの友人らとよく通う居酒屋です。もう10年以上通っているでしょうか。みんなで飲みに行こうといえば、ここもつ千。昔はジム終わりにふらっと立ち寄っても空席はありましたが、今では人気店になって7時～9時のコアタイムはいつも満席のようで、予約は必須です。

ここの名物はグレープフルーツサワー。なにがすごいって店の刻印入りのグレフルが丸ごと一個ジョッキに乗っかっていて、それを自分で搾るという強烈インパクトなスタイル。一見の価値あり、です。そしてここの何よりの強みが、一つ一つの料理が美味しくリーズナブルということ。巷の居酒屋といえば犬の餌みたいな激安料理か、並の料理を強気な値段で出してくる店が多い中、もつ千の料理のクオリティと値段設定は群を抜いています。というか、居酒屋とはそもそもそうでないと気軽に立ち寄れないと思っているのですが、どういうわけかそういう居酒屋は滅多にありません。

そんなハイクオリティなもつ千も、コロナ以後の再開で値段設定がずいぶんと上がり、その上、料理のボリュームも減ってしまったのがとても残念です。営業が再開されてウキウキで訪れたのですが、メニュー表を見てびっくり、そして料理が提供されてびっくりの2重の驚き。私が特に残念だったのは、もつ千の揚げ物メニューは、お店オリジナルのケースに入って提供されていた(たぶんケンタッキーリスペクト)のですが、これがなくなってしまったことです。真っ先に経費削減されて然るべきなのはわかりますが、この遊び心がとても好きでした。

以前はどんなに飲み食いしてもみんなで割り勘すれば3000円程度で済んでいたものが、再開以降は4000円を超えてくる感じでしょうか。いえ、こういったあちこちで現れるインフレについていけないところが、歳を取った証拠です。昔はこうだったなんて言っても意味はないのは重々承知ですが、デフレ真っただ中に青春を送った身としては辛いところです。

後半はもつ千の悪口のようになってしまいましたが、それでも赤坂での居酒屋選択肢としてはまだまだ最有力候補。人に自信をもってお薦めできるお店です。